注意喚起:抗エミシズマブ抗体による薬効喪失のリスクとAPTTモニタリングについて


注意喚起:抗エミシズマブ抗体による薬効喪失のリスクとAPTTモニタリングについて

 

令和3 年4 月

 
血友病診療医の皆様へ

日本血栓止血学会 理事長 松下 正

 
注意喚起:抗エミシズマブ抗体による薬効喪失のリスクとAPTT モニタリングについて
 
ヘムライブラ®皮下注(抗血液凝固第IXa/X 因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体
血液凝固第VIII 因子機能代替製剤[エミシズマブ(遺伝子組換え))に対する抗体の発現
による、血漿中エミシズマブ濃度低下を伴った出血症例が報告されております。国際共同
第III 相臨床試験においても抗エミシズマブ抗体の発現は報告されておりましたが、抗エ
ミシズマブ抗体の発現に伴い血漿中エミシズマブ濃度が低下した場合は、時に重篤な出血
につながる恐れがあります。
 
■ 投与中に出血頻度の増加や短縮していたAPTT の延長傾向が認められた場合は、血漿
中エミシズマブ濃度が低下している可能性があるため、血漿中エミシズマブ濃度の測
定を中外製薬(株)に依頼できます※。
・出血頻度の増加
・短縮していたAPTT の延長傾向
 
※血漿中エミシズマブ濃度測定は、中外製薬(株)医薬情報担当者(MR)に依頼して下さい。
 
■投与中はAPTT を適宜測定し、推移を確認してください。短縮していたAPTT が延長傾
向を示した場合、血漿中エミシズマブ濃度が低下している可能性があります。
 
詳細は中外製薬(株)が案内冊子を作成しているので、下記リンク先PDF をご覧いただけ
ますようお願いいたします。
https://chugai-pharm.jp/content/dam/chugai/contents/cb/012/doc/cb012.pdf
 

以上