後天性血友病Aに対するシクロホスファミドの適応外使用についてのお知らせ


後天性血友病Aに対するシクロホスファミドの適応外使用についてのお知らせ

 
令和5年2月27日付けで、厚生労働省保険局から、「後天性血友病A」に対する「シクロホスファミド水和物」の使用は適応外使用として妥当適切であると通知が出されました。
以下、通知内容の抜粋を記載しますので、今後の診療の参考にされて下さい。
【通知】医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて
 
〇 使用例
原則として、「シクロホスファミド水和物【内服薬】・【注射薬】」を「後天性血友病A 」に対して処方・使用した場合、当該使用事例を審査上認める。
 
〇 使用例において審査上認める根拠
薬理作用が同様であり、妥当と推定される。
 
〇 留意事項
⑴ 当該使用例の用法・用量
1~ 2 mg /k g/日の経口投与を基本とする。経口投与が困難な場合は、注射薬を使用する。
⑵ 副作用として、骨髄抑制や出血性膀胱炎、間質性肺炎、肝機能障害、腎機能障害等が生じることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な対応を行う。とくに、後天性血友病は高齢者の発症が多く、感染症の発症には十分注意する。
⑶ 本剤は、ステロイド不応例や難治例に用いることとし、第一選択として用いるべきではないこと。ただし、重症例にあってはこの限りではないこと。
 
〇 その他:参考資料
⑴ 後天性血友病A 診療ガイドライン2017 年改訂版
⑵ Diagnosis and management of acquired coagulation inhibitors : a guide line from UKHCDO
⑶ Acquired inhibitors of clotting factor s: AICE recommendations for diagnosis and management